2014年9月4日木曜日

リーバイスのプレミアムブランド戦略




今日、宣伝会議の販促フォーラムで聞いたリーバイスの社長の
セッションが面白かったので、共有

実際、今自分のワードローブの中に501が無い!
いつ頃から無くなったんだろう。
昨年、思い立って、赤耳の502をヤフオクで落としたけれども
主流は、ユニクロのデニムやノンデニムが中心になって来ている。

そんな中、どうやってリーバイスがブランディングを再構築させたかという
お話を聞いてきました。

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リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社
代表取締役社長 齋藤 貴 氏

□前提
デニムという商品は、基本的に外見では質は分かりづらい
(冒頭、2枚のジーンズの写真を並べて、一枚はユニクロ、一枚はリーバイス)

□事業概況

・2005年以降下落傾向をたどった

・市場環境は逆風

 ・デフレ、ファストファッションの低価格攻勢
 ・人口減少
 ・クローゼットデニムの飽和
 ・ノンデニムトレンド、購買頻度の減

・LEVISが取った戦略

 ・マーケットの追随
 ・低価格化

 ⇒ポジションマップで、ユニクロに近づこうとした結果
  売上は更に下がり、営業赤字化





□何故プレミアム化だったのか
 ・1人当たりの販売単価を上げないと生き残れない
 ・差別化したい人はいる。客数→客層 ファン作りへ
 ・リセールヴァリューを高めたい
 ・自分自身プレミアムが好き

□経営戦略
 ・SWOT分析を実施、強みと機会のみにFOCUS。弱みと脅威は無視した
 ・コンセプト作り。こんな会社にしたい!
  ・儲かるか?よりも好きか嫌いか?面白いか面白くないか?
  ・ひらめきやWOW!を大切に
 ・戦略実行のロードマップ
  ・思いを表現するアイコン商品の開発
  ・やる事、やらない事を時間軸で明確化
  ・4Pの方向性をしっかりと合わせる

□社内での新戦略の「思い」の伝え方
 ・プレミアムって何?
子どもから、「お父さんお母さんはどこで勤めてるの?」
合コンで、「どこで働いてるの?」と聞かれたときに
自信を持って、LEVI'S と云える様になるということ

□戦略実行
 STEP1:SWOT分析
  ・強み:リーバイスこそデニムのオリジン
  ・弱み:多数(非公開だけど7つくらいあったらしい)
  ・機会:昔はファンが多くいた
  ・脅威:多数(非公開)

強みと機会しか見ない。
弱みと脅威に引きずられると、攻めの戦略が作れなくなる

 STEP2:アイコン商品の見直し
  ・501をアイコン商品に設定
  ・501のマーケットでのポジションを上げる
  ・501の再定義と価値磨き
   旧戦略:ディスカウントの目玉商品
   新戦略:キングオブジーンズ
      →人生のパートナー
  ・経済価値でなく、感情価値で捉える
   ・経済価値は購買時に感じる お買い得という感覚
   ・感情価値は購買後に感じる 本物を所有する喜び(例
  ・Bob Dylan、Rolling Stones、Marlon Bland
   オバマ大統領、ザッカーバーグ、スティーブジョブス

ハリウッドスターミュージシャンのファッションウエアから
現代のパイオニア達のライフスタイルウエアへ

 STEP3:実行
  1.マーケットの大掃除
   ・スーパーでの目玉商品のクリーンナップ
   ・過剰在庫の買い上げ⇒アウトレットでの処分
  2.マーケットへのメッセージ
   ・本物のジーンズをはこうCP
  3.マーケットの操作
   ・一時的な品不足状態
  4.新商品501の投入
   ・ノンディスカウントポリシー
   →セール時でも値引きをしない
   ・VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の向上
 
□まとめ
 ・ブランドビジネスはファン作り
  ・’儲けられる’より’こうなりたい’
  ・ブランドポジションの明確化
  ・DO'SとDon'tsの順序と社内の意識共有
  ・ファンの嫌がることをしない
  (定価で買ったものが安売りされること)

 ・価格維持
  ・Emotional Valueを大切に
  ・いいものは高く
  ・アイコン商品のコアコンピタンスを磨き上げる

 ・4Pアラインメントの重要性(オーケストラの指揮者)
  ・商品、マーケティング、売り場
  ・ビジュアルのレベル向上
  ・スケープゴートを作らない

 LIVE IN LEVI'S






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