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「一陽来復」
ひろい世の中、長い人生、
いつも心楽しいことばかりではない。
何の苦労もなく何の心配もなく、
ただ平凡と泰平を楽しめれば、
これはこれで
まことに結構なことではあるけれど、
なかなかそうは事が運ばない。
ときには悲嘆にくれ、絶体絶命、
思案にあまる窮境に立つこともしばしば
あるであろう。
しかし、それもまたよし。
悲嘆のなかから、
人ははじめて人生の深さを知り、
窮境に立って、はじめて世間の味わいを
学びとることができるのである。
頭で知ることも大事だが、
身をもって知るということが何よりも大事。
塩の辛さはなめてみてはじめてわかる。
知るということにも、
いろいろあるのである。
窮境に立つということは、身をもって知る
尊いチャンスではあるまいか。
得難い体得の機会ではあるまいか。
そう考えれば、苦しいなかにも勇気が出る。
元気が出る。
思い直した心のなかに
新しい知恵がわいて出る。
そして、禍いを転じて福となす。
つまり一陽来復、
暗雲に一すじの陽がさしこんで、
再び春を迎える力強い再出発への道が
ひらけてくると思うのである。
(『道をひらく』松下幸之助)
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仕事の課外授業-722「一陽来復」
今回のキーは、
「塩の辛さはなめてみてはじめてわかる」
と考えました。
詳しくは書きませんが、
現在、個人的に割とハードな状況にありまして。
こんなのまあ、本で読んだり、ドラマで見たことはあっても
実際体験するとしないでは全然違うなと。
正に、
「頭でしかわかっていないこと」
というのは、こういう事かと思います。
まあ、振り返れば
「逃げたい」「避けたい」とうやむやに向き合わないで
来た結果がこう形となって表れて来たことなんだと
改めて実感します。
まあ、長い人生とは言え
出来れば体験しないで済ませたいような出来事も多くありますが
「これもまたよし」なのでしょうか?
本文中にあるように、これを「受け入れる」事で
初めて道が開けるとの事ですが、
「受け入れる」とはどういう事なのか?
納得のいかない事を、「それもまたよし」と受け入れるのか?
これは、これで納得いかない事として、新たな道を歩みだす事を
「それもまたよし」と受け入れるのか?
未だ、決心は出来っていませんが
この問題に向き合って行くことにします。
■ 家族で考えるとどうだろう
「頭でわかること」と
「身をもって知ること」の違い
息子は未だ若いので、可能な限り
いろんな経験を積んで欲しいですね。
とはいえ、骨折とかは親としては生きた心地がしないので
出来ればやめて欲しいですが。。
(年長時に右ひじを骨折の経験あり)
人生楽ありゃ、苦もあるさ
■ 最近読んだ本のコーナー
藤原和博さんの著書を今年の4月頃よく読んでいました。
今後の働き方を考える上で、非常に参考になる本です。
大企業における、「ピーターの法則」や「パーキンソンの法則」などを
理解したうえで、じゃあ自分はどう行動していくのか?
”いい子はもう辞める” ”会社を利用し尽くす” "消費の作法" ・・・
といった、章立てで理解を深めて行く内容になっています。
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