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「追求する」
月に向けてロケットを発射する。
轟音とともにたちまち天高くとび立って、
もはや人間の目にはとどかない。
しかし追跡装置が完備して、
どこまでもこれを追う。
何千キロ何万キロ、月の表面に至るまで、
刻々にこれを追う。追求する。
だからこそ、ロケット発射の意義がある。
成果がある。
追求しなければ何の意味もなし。
射ちっ放し、消えっ放しでは、
浪費以外の何ものでもない。
人間社会の人間同士の間でも
これと同じこと。
人が人に事を命じる。
指示する。頼む。
しかし、命じっ放し、指示しっ放し、
頼みっ放しでは、
何の意味もない。
何の成果もあがらない。
命じたからには、
これを追求しなければならぬ。
どこまでもトコトン追求しなければならぬ。
それが命じた者の責任ある態度というもの
であろう。
追求される方も容易ではないが、
追求する方もほんとうは大へんである。
ロケットを追跡する以上の配慮がいる。
根気がいる。
しかし、ともすれば
あいまいにすごしがちな日々、
追求する方もされる方も、
おたがいにこれほどの覚悟を持ちたい。
勇気を持ちたい。
(『道をひらく』松下幸之助)
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仕事の課外授業-731「追求する」より
今回のキーは、
「状況を正確に知って、タイミングよく適切なる手を打つ」
と考えました。
今、僕自身はどっちかと云うと「追及」する側になりましたが、
数年前の「追及」される側で考えると、
「もっと、信じてほしい!」
という気持ちは、すごくよくわかります。
それ故に、「追及」に対して遠慮が出てしまう事は確かですね。
でも、それだとやはり成果につながらない。
「やりっ放し」とまではいかなくても、
次につながって行きません。
では、なんで遠慮が出てしまうかと云うと、
本文にもあるように、心のどこかで
「出来ていないことを暴く」
気持ちになっているからかもしれません。
「暴く」のではなく、「適切なる手を打つ」
責めるのではなく、一緒に考える
という基本姿勢がとても大切なんだと、自分自身に言い聞かせています。
「追及」側だからと云って、高見の見物で安全地帯からあーだこーだ云うだけではなく、
時には、現場に降りて行ってメンバーと一緒に汗をかく事も大事なんだと。
鳥の目、虫の目、魚の目では無いですが、
高いところから、全体を見渡す視点。
現場に降りて行って、細かいところで何が起きているのかを知る視点。
上の二つを元に、全体の状況がどう流れているのかを読む視点。
これら3つを上手く使い分けるという事、
その先にある
「タイミングよく適切なる手を打つ」
という共通目的に沿っていくということ。
それをメンバーと共有しながら、働いていきたいです。
■ 家族で考えるとどうだろう
先ず、息子と共有したいのは
「やり放し」にしない。
という事ですね。
基本的な事かもしれませんが、テストで一番大切なのは
どれだけ出来たか?という事よりも、
どこの問題で間違えたか?です。
うるさがられたとしても、
テストの間違いの見直しについては、
「配慮」しつつも、
「根気」よく追及する
姿勢を貫いていこうと思います。
■最近読んだ本のコーナー
人を動かす D・カーネギー
以前、マンガで読み解く人を動かす- Dカーネギー を紹介しましたが
すごく良かったので、本体も読んでみました。
当然ですが、漫画で読むよりも丁寧に書かれているので
珠に手にとって、パラパラとめくってみる事で
普段忘れている事を思い出したい1冊です。
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