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「体験の上に」
ここに非常な水泳の名人がいるとする。
そしてこの名人から、いかにすれば水泳が
上達するかという講義をきくとする。
かりに三年間、休まず怠らず、微に入り
細にわたって懇切丁寧に講義を受け、
水泳の理を教えられ、
泳ぎの心がけをきかされる。
それでめでたく
卒業のゆるしを得たとする。
だがはたして、それだけで
実際に直ちに泳ぎができるであろうか。
いかに成績優秀な生徒でも、それだけで
すぐさま水に放り込まれたらどうなるか。
たちまちブクブク疑いなし。
講義をきくだけでは泳げないのである。
やはり実際に、
この身体を水につけなければならない。
そして涙のこぼれるような
不覚の水も飲まなければならない。
ときには、死ぬほどの思いも
しなければならないであろう。
そうしてこそ水に浮けるし、
泳ぎも身につく。
体験の尊さはここにあるわけである。
教えの手引きは、この体験の上に
生かされて、はじめてその光を放つ。
単に教えをきくだけで、何事もなしうる
ような錯覚をつつしみたいと思う。
(『道をひらく』松下幸之助)
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仕事の課外授業 vol.747 「体験の上に」 より
今回のキーは、
ごちゃごちゃ言わずに「やってみる」
と考えました。
2017年もたくさんの本を読んできました。
これはこれで、良い事だと思ってはいるのですが、
やはり、実際に行動に移せた回数でいうと少ないかもというのが、
反省点です。
本を読んで得た学びを、実際に行動に移してみて
試行錯誤してみて、疑問を持って
また、本を読んでみる。誰かに尋ねてみる。
この繰り返しが、成長を生む事は実体験でも認識できてはいるのですが
中々出来ていないというのが、実態です。
では、何故出来ていないのか?
それを、考えてみた時
「知る」ことで満足し、
結局、やらずに終わってしまう
というよりは、転ばぬ先の杖というか
直面している課題というよりも、「知っていたら良いかも?」
という事で本を選んでいるからかな?
という事に気付きました。
当然、広く知識を得ておく事も大切な事と考えていますが
来年はもう少し、身近なところにある課題を解決するような
本選びをする事で、自分自身の成長に繋げて行きたいと思います。
■ 家族で考えるとどうだろう
丁度、先日息子がサッカーがもっとうまくなりたいというので
図書館で本をかりてきたところ、
ぺらぺらぺらっと見て、
「あー大体知ってる事だわ」
と言ってました。その時にも知ってる事と出来る事は違うよね
という話はしましたが、改めて本を読みながらやってみるという事を
一緒に行動してみることにします。
■最近読んだ本 30秒レビュー
コトラーが教えてくれた事 西内啓 (著), 福吉潤 (著), 北野弘務 (イラスト)
ライトノベルに仕立てた本です。
僕は、コトラーもドラッカーも大分大人になってから知ったのですが、
こうした簡単なので、学生時代に興味を持つ事が出来てたら
人生変わっただろうな。とこの手の本を読むたびに思います。
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